出生率

出生率が1.29なんだそうで。僕が子供のときに習ったの数値は1.6くらいだったので、10〜15年ほどで子供の数が激減したことがわかります。これだけ出生率が下がったのをニュースに出てくる識者たちは「子育て支援に力を入れなかったツケ」だなんて言ってましたが、僕の考えとは違うんですね。僕は今のデフレも出生率の低下も投票率の低下もぜんぶ一点に帰結すると思っています。すなわち「将来は以前思っていたほど明るくない」ことです。

高度経済成長期には、自分が働いた分だけ国が豊かになり、自分の生活も豊かになりましたが、その後はだんだんと国のGNPが上がっても自分の生活が豊かにならない状況になっていっています。つまり、どれだけ労働者が働いても、その見返りがもどってこない状況なのです。しかも現在はバブル後の不景気が15年目を迎え、いまだ出口が見えないと言われています。こんな状況では「暗く不安な将来を子供に背負わせたくないし、それ以前にいま子供を育てるのも大変そうだ」となるのも不思議ではありません。

子育て支援として保育所を増やすのだって、「夫婦共働き支援=子供と過ごす時間を減らす」と取れなくもないのです・・・子供を生むことのデメリットを別のデメリットに変換しているだけで、メリットに変換できていないのです。たとえば「三人以上の子供がいる夫婦には将来の年金支給増額」のようにしたほうがいいんじゃないのか、と思います。