国民新党

日本ではなにやら自民党内の郵政改革反対派の人たちが自民党を飛び出したみたいな形になっているんですね。そのうち数人が国民新党とかいう政党を立ち上げたそうです。郵政改革反対派は37人いたのに、新党の党員は5人。反対派の人々に朝日新聞がアンケートを採ったら、「新党参加は迷っている」「自民党の執行部が変わったら復党したい」なんて言っているとか。つまりは郵政改革はいやだけど、新党に入って猛反対するまではやりたくない、かといって自民党を離党するのもイヤだ、という「選挙に勝って政治家としての生活を安定させたい人々」なのですね。

いや、そう言う人の気持ちもわかるんですよ。政治家やらなくても衣食住には困らないけど、政治ができないのはつまらない。国会に行けなければ政治ができない。当選しないと国会に行けない。自民党じゃないと当選できない。そういう思考の連鎖があるのは分かります。でも、有権者はそんな甘い考えを評価しませんょ。「反対するときはとことん反対なんだ」っていう新党結成組の方が男気があって格好いいじゃないのさ。

社会党が強かったときの「アタシャ反対だよっ!」っていう勢いのおかげで、日本は弱者もあるていど平穏に暮らしていける「社会主義に限りなく近い資本主義国家」が形成されたと思っています。ただ、本当の弱者じゃないのに、システムに頼りっぱなしになるような卑怯な人々も生み出しています。今回の郵政改革は、日本から社会主義っぽさを少し抜くための最後の大転換点だと思います。資本主義が大好きなわけじゃないけど、自然界を見ても競争原理が働くと進歩が早いような印象なので、郵政改革は賛成。

追記:僕は「資本主義経済と社会主義文化の融合」が理想だと思うのです。これについてはもっと考えてから書きます。