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オタク検定はなにか間違っていませんか?

全国統一オタク検定という検定試験があります。 「ライトノベル」「漫画誌史」「家庭用ゲーム機」「アニメ・特撮ロボット」「同人誌」「アイドル」「交通」に関する設問が書籍の綴じ込み付録という形式で公開され、それを期間内に回答し検定機関に送付して出願するという流れになっています。模擬試験が公開されていたのでやってみましたが、問題はそれほど難しくなくオタクとしての一般的な知識を問うものになっています。

そこに問題があります。オタクではない僕でも分かるような「オタクとしての一般的な知識」とは何か、という問題です。オタクとは、特に趣味性の高い特定分野における専門家であり、狭い範囲の知識を深く掘り下げてゆく能力のある人々(スペシャリスト)です。クイズ王と呼ばれる広い範囲の知識を持っている人々(ジェネラリスト)の、対極にいるのがオタクです。

たとえばアイドルオタクと交通オタクとの知的接点は「一日駅長さん」くらいしかあり得ないのです。ガンダムオタクが赤壁の戦いで使われた戦術(苦肉の策・連環の策)を暗記していることはあり得ませんし、三国志オタクがギャンのパイロット名(マ・クベ大佐)を覚えている必要もないのです。

「一般的な知識(=広範な知識)」について問い、他分野の深い知識も要求する、この検定試験に合格した人々は、すでにスペシャリストではなくジェネラリストです。そんな広い知識を持つジェネラリストがどうしてオタクと呼べましょうか。