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アカデミック価格

コンピュータ関連製品は多くの場合、一般価格だけでなくアカデミック価格でも販売されています。僕が始めてアカデミック・パッケージというものを見たのは、ボーランド社が「論理と倫理」という広告を打って、学生向けにTurbo Cを販売し始めたときです。コンピュータが普及し始め、ソフトウェアの違法コピーがだんだんと問題になり始めていた頃でした。現在は、AppleAdobeMicrosoftもアカデミック・パッケージという別製品を用意しているか、同じ製品のライセンス条項だけを変更して、より低価格で学生や教職員に販売しています。

僕がちょっと疑問に思うのは、なぜ教職員にもアカデミック価格での販売がされるのだろうということです。会社によっては学生のみに限定しているところもありますが、多くの場合は教職員にもアカデミック価格が適用できるようになっています。低収入かつ学費という支出がある学生に対し、低価格で製品を提供するというのは、学生に対する応援ということで理解ができます。一方、教職員はお金を払って勉強していませんし、多くの学生と比べて収入も高いと思われますので、一般の会社員と同様の扱いでも構わないはずです。

現在は状況が変化してきたとは思いますが、以前は、学生になって始めてコンピュータを使い始める人がほとんどでした(幼稚園児や小学生も「学生」に含めれば現在もそうでしょうが)。ある製品を初めて使う人々には「環境移行に対する抵抗」がありませんから、初めて使った製品を使い続けてくれる確率が高いといえます。例えばドコモの携帯電話を入手した人は、番号が変化するのを嫌ってauVodafoneにはなかなか移行しません。初めて手にした製品に縛られるわけです。とすれば、学生には低価格でもいいからまずは自社製品を使ってもらいたい、そうすればそのままユーザーで居続けてもらえる、というのが販売側の気持ちでしょう。そして教職員は「学生に対して何を使うか推薦できる立場にある」のがアカデミック価格を享受できる理由なんでしょうか。