HDRレンダリング

HDR合成あるいはHDRレンダリングというものをご存じでしょうか。人間の視覚はおよそ120dBのダイナミックレンジを持っています。しかし、現在の画像表示では1677万色程度が一般的で、それ以上の範囲は表現できません。これは光の三原色である赤緑青それぞれが256階調になっているので、256×256×256=1677万7216色が扱えるようになっているのです。1677万色というととてつもない数の色が表現できるように感じますが、単色写真の場合は256段階しか表現ができないのです。人間の視覚が扱える120dBという範囲に比べて、256段階はたかだか24dB程度です。

富士フイルムからF200EXRという、HDR対応の新CCDを搭載したデジタルカメラが登場しました。画素数スーパーハイビジョン(通称“4千本”もしくは“4k”)あたりで打ち止めになるのでしょうし、これからは階調が増えていくことになると思います。

音もいずれはそうなるのでしょう。僕はかねてから高サンプリング周波数よりも高量子化ビット数を重視したいと考えていたので、そういった動きが画像の世界で応用されていっているのは嬉しい限りです。