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できれば僕が書きたかった

書評

注文してあった青木直史著『C言語ではじめる音のプログラミング―サウンドエフェクトの信号処理』が届きました。コンパクトなA5版に、必要な情報がぎっしりと詰まっている良書だったので、思わず紹介したくなりました。ターゲットとなる読者は、音響関係のプログラムを書きたい人、特にエフェクターに興味のある、C言語の基礎が出来ている人。

音のデジタル化から説明が始まり、WAVファイルの読み書き、高速フーリエ変換といった、エフェクターを実装するのに必要な基本的事項が説明されます。そうしたらあとはディレイ、リバーブディストーション、コンプレッサ、イコライザ、ワウ、トレモロ、コーラス、フランジャ、ゲート、タイム・ストレッチ、ピッチシフタなどなど、盛りだくさんのエフェクター・プログラミングです。デジタル・エフェクターの原理を理解したい人にもお勧めです。エフェクターそのものの使い方に関しては説明が少ないので、楽曲でどう使えば効果的か、というようなことは別の本が必要になります。

エフェクタの原理を理解するのにも、C言語のサンプル集として使うのにも面白く、できることなら僕が書いていたかった本。もうちょっと値段が安かったらカンペキ。

本書を読んで、さらに研究を深めたかったら、Udo Zölzer編『DAFX – Digital Audio Effects』というのがあります(超高価な洋書だけど)。こちらはより学術的な記述になっていて、扱っている内容も広く深くなっています。また、掲載コードはMatlabです。