エフェクター作り

今日の授業は、年に一度のSonicBirthを使った音楽用のデジタル・エフェクター作り。特に線形なものだけを取り上げ、ディレイ、フィードバック・ディレイ、休憩をはさんでビブラート、コーラス、フランジャーとつなげます*1。フィードバック・ディレイまでは「楽しい」「面白い」と反応が良かったものの、時変になるとうまく学生の作業が進まなくなりました。ビブラートのような、時間変化をするエフェクトを作る際にはLFOが必要になります。そのLFO部分を実装するために、サイン波ジェネレータからの出力を一次関数で変換するのですが*2、その「一次関数」の理解が鬼門となったようです。

うちは受験時に数学を使わなくて済むので、中学校で勉強する部分に関してもすっかり忘れている学生がちらほらいます。とは言うものの、それを分かった上で授業計画を作る必要があったので、完全に自分のミスです。反省。

ただ失敗ばかりではありませんでした。エフェクタ内部で行われている動作をいちいち説明し、実際に自分でエフェクタを組み立ててもらったので、前半部分が終わったときに「エフェクタの気持ちが分かった」と感想を言う生徒もいて、狙ったところを受け止めてもらえたのは嬉しさ満点。

*1:去年はMax/MSPを使ってFeedback Delay Networkを参考にリバーブを、一昨年はヘッドホン用のパンニング・アルゴリズムを実装しました。

*2:sin関数から出力される-1〜+1の範囲を、使いたい範囲に変換するためにy=ax+bが必要になります。