音のHDR

富士フイルムスーパーCCDハニカムEXRサイトを見ていて思ったのは「音でも同じことできてるじゃん」ということ。

録音時には、音のピークがクリップしないようにアンプのゲインを合わせます。そうすることで演奏が佳境に入って音のレベルが高くなっても、録音可能範囲(16ビット整数なら-32768〜+32767)に音をおさめ、範囲をオーバーすることによって生じるノイズを事前に防ぐわけです。曲調が最初から最後まであまり変わらない曲であれば、曲中のレベル差もそれほど大きくなく、録音可能なレベル範囲を有効利用できますが、静かな部分と激しい部分が混ざっている曲などは、レベル範囲を有効利用できない場合があります。演奏が静かな部分にさしかかると、録音可能なレベル範囲の一部しか使わないことになり、ちょっともったいないかんじになります。

一本のマイクをゲインの高い状態と低い状態で同時録音しておき、高いゲインで割れちゃったりするときなど、必要に応じてミックスすることで、音のHDRを実現できます。要はAGC (Automatic Gain Control)と似たようなもんでしょう。