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フィボナッチ数列と黄金比

数列の中でも有名なものにフィボナッチ数列があります。1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, ...と続く数列で、どの項も直前二つの項の和になっています (たとえば8+13=21のように)。このフィボナッチ数列はウサギの増え方だったり植物の成長だったりと不思議なくらい一致するということで、自然と数学が関係する好例とされています。

フィボナッチ数列の連続する二つの項を比として並べると、1/1, 2/1, 3/2, 5/3, 8/5, ...となりますが、これがまた不思議なことに黄金比にどんどんと近づいてゆきます。情報カードの3x5インチだったり、名刺の91x55mmだったりも黄金比に近い数*1なので、利用されているのでしょう。

さて、J.P.M.Binetという人は、それまで「前二つの項の和」として、
a_n=a_{n-2}+a_{n-1}
という漸化式で表されていたフィボナッチ数の一般項を作ります。それが
a_n=\frac{1}{\sqrt{5}}\left(\left(\frac{1+sqrt{5}}{2}\right)^n - \left(\frac{1-sqrt{5}}{2}\right)^n\right)
です。あら不思議。ここにも黄金比(1+√5)/2が現れます。

他にも三角関数を用いた方法もあるそうです。
a_n=\prod_{k=1}^{\left\lfloor\frac{n-1}{2}\right\rfloor}\left(1+4\cos^2\frac{k\pi}{n}\right)
整数の和、無理数の累乗、そして三角関数の積がすべて同じ答を出してくれるとは・・・。オイラーの等式e^{i\pi}+1=0ほどではないにせよ、とても不思議です。

以上、吉田武『オイラーの贈物』を一部読み返しての雑感でした。この本で説明されるオイラーの公式は、音楽ではバッハ、文学ではシェークスピアです。新装版も出たことですし、まだ読んでいない人はぜひ。

*1:名刺は89x55のほうが良さそうですが、何らかの理由で2mm増えたのでしょう。