Octavarium, Part 4

しつこくも、まだOctavariumです。今度はカバーアートや曲中の要所要所に現れる5/8について。いまのところ見つかったものを列挙してみます。

  • CDのカバーアートの8つの球体と5羽の渡り鳥。(裏側の女性の意味がよく分かりませんが)
  • 「The Answer Lies Within」歌詞ページの二つのドミノが5と8。
  • 「These Walls」ページの迷路の絵に8角形、8本足のクモ、5層の迷路、そして迷路中に立ちはだかる「横切る壁」の個数も、層から層へと移動する抜け道の数も、8です。クモは迷路から逃れられず、ちゃんと「trapped inside this octavarium」というテーマになっています。出口にもっとも近いところに行くまでには5つの抜け道を通ります。
  • 「Sacrificed Sons」のページには8本足のタコと5匹の魚。もちろん8角形の標識も。アメリカの「とまれ」標識ですね。
  • 「Octavarium」ページの絵は8角形の建物に5角形の星。「fig.8」や「Scale 5:8」というのもあります。図面の上に書かれているアルファベットはピアノの白鍵と黒鍵を表していて、それぞれ1オクターブ内に8つと5つです。F1、f#、G、g#、A、a#、B、C、c#、D、d#、E、F2というようにF1とF2を含めたのはオクターブを表現するためでしょう。ちょうどF1とF2の間が0:8=8:8の点になっていますし。
  • 「Octavarium」の歌詞カードに書かれていない声が入っている部分があるんですが(18:40〜19:40)、「root、second、third、----、fifth、sixth、seventh、----」と、カウントしている部分があります。音程の読み方に関係していそうです。一部聞き取れない部分がありますが・・・。
  • アルバムの曲数が8曲。そして最終曲である8曲目のパート数は5。
  • 楽器数(Vocals、Bass、Guitars、Drums、Percussion、Keyboards、Continuum、Lap Steel Guitar)とメンバー数(LaBrie、Myung、Petrucci、Portnoy、Rudess)。そして「Octavarium」は8枚目のフルアルバム。(そういえば「Six Degrees of〜」のときも6を様々なところに隠していました)
  • 5/8とは関係ありませんが、歌詞カードの各曲タイトル部の調は「Ab Bb C D Eb F G Ab」という順になっています。
  • アルバム最後の歌詞は「this story ends where it began」ですし(実は「Octavarium」内の各パートはすべてループ構造のストーリーになっていますね)、アルバム最初の音と最後の音が同じですし、糸電話の少年もそうですし(自分自身で話したことを聴いている)、上記の「F1→F2」や「Ab→Ab」もあり、octavariumの語源であろうoctaveにしても「8つの音程でオクターブ上の同名音に戻る」というらせん構造ですし、いろんなところに繰り返し構造を組み込んでいます。

こじつけっぽいのもありますが、よくもまぁいろいろと詰め込んだものです。そういえばオクターブ8音を表現するのに使うのは5線譜だし、5/8というのは黄金分割比の近似値だし、なんだか不思議な数字です。

レコーディングをしたスタジオはニューヨーク市のHit Factoryでしたが、そこに「R.I.P.(安らかに眠れ)」と書かれています。業界ではとても有名なスタジオだったんですが、ちょうどこのアルバム完成後に廃業したことを受けてのメッセージなんでしょう。