辞める度胸なし

博士課程を同期四人組のうち一人が辞めようとしているんですが、そこにきてもう一人が「指導教官との話し合い次第では辞めることになるかも」と言い出しました。同期四人のうち、一人だけ別の指導教官についている学生で、もともとサウンド・リインフォースメント(拡声技術)で修士号を取っている人です。「学生やってるよりもライブ・ギグのエンジニアやったほうが金になるし、自分の好きなように生活をコントロールできる」と言ってました。

期末になって疲れが溜まっていて、冗談で言ったのかもしれません。でもそれを聞いて、僕は「すごい度胸なぁ」と思ってしまいました。それと同時に、僕がまだ博士課程にいるのは博士号を諦めるほど度胸がなかったからじゃないか、挑戦するとかそういう気概がなくて逃げただけじゃないか、というような思いがしてきたのです。

会津大学の博士号はもうじき取れそうですが、McGillに来たのは「会津大学の博士号が取れるかもしれない」というバックアップを持った状態でもうひとつの博士号に向かうという臆病者の戦法じゃないか、とも思えます。それに、会津大学よりもMcGillにいるときのほうが休みとお金が少なく仕事量と勉強量は多いという状態ですが、それでも学位を諦めて社会人になるよりも「変化が少ない」のです。

「変化を恐れないようにしよう」と思っていた自分が変化を恐れているような気がしてなりません。だからこそ「変化を恐れないようにしよう」と思い続けないといけないのかもしれませんが・・・。