Homebrew環境ではpLaTeXを導入させてもらえず、MacTeXを導入することになります。するとUTF-8のTeX環境となるので、これまで使ってきたEUC-JP用のLaTeX2HTMLが動作しなくなります。
新学期に向けてLaTeX2HTMLが必要なので、UTF-8化したLaTeX2HTMLをインストールすることにします。ステップとしては
- Homebrewをインストール
- MacTeXをインストール
- Homebrewでnetpbmをインストール
- LaTeX2HTMLにパッチを当ててインストール
という手順です。ディレクトリのパーミッション関係でめんどくさいので、Homebrewを先にインストールしたほうが良いです。
すでにHomebrewとMacTeXはインストールしてあるものとして、ステップ3から説明します。実行環境はMacBook Pro (13-inch, Mid 2009)、Mac OS X 10.7.3、Xcode 4.3.2 (+Command Line Tools)。
netpbmのインストール
Homebrewでnetpbmをインストールしようとすると、依存ライブラリであるlibtiffとjpegは自動的にインストールされます。ただ、現時点で
$ brew install netpbm
とするとnetpbm-10.35.82がダウンロードされるのですが、なにやらエラーが出てインストールできませんので、
$ brew install netpbm --HEAD
としてSVNの最新版を持ってきます。pnmcropでインストールできたことを確かめます。
$ pnmcrop --version pnmcrop: Using libnetpbm from Netpbm Version: Netpbm 10.57.99 pnmcrop: Compiled Tue Mar 27 11:35:57 JST 2012 by user "amarui" pnmcrop: BSD defined pnmcrop: RGB_ENV='RGBDEF' pnmcrop: RGBENV= 'RGBDEF' (env vbl is unset)
LaTeX2HTMLのインストール
LaTeX2HTMLは日本語パッチ開発版をあてて使います。今回はl2h-2K8-jp20110708.tar.gzを入手しました。
$ tar zxvf latex2html-2008.tar.gz $ tar zxvf l2h-2K8-jp20110708.tar.gz $ cd latex2html-2008 $ patch -p1 < l2h-2K8-jp2.1b1.13.patch $ ./configure --prefix=/usr/local --with-kanji=utf8 $ make $ sudo make install
とするとインストールまでいけます。「--with-kanji=utf8」をつけるところのみがEUC-JP版のインストールとの相違点です。日本語パッチ開発者である竹野氏によると、UTF-8版は詳細なテストを行っていないとのことですが、いまのところ問題なく動いているようです。