らくらくホンじゃなくていいから

ドコモが三菱と開発している2画面ユニバーサルデザイン携帯なんですが、らくらくホンとしての開発が進められているそうです。確かに、タッチパネル付き液晶画面で「モードに応じた入力画面」を表示するのは高齢者や障害者にとっては便利そうに見えるかもしれません。

僕は「モードに応じた」という点にとても疑問を感じるのです。これまでの携帯電話では電話モードでもメールモードでも同じ入力装置(ボタン類)を使って操作をしてきました。ユニバーサルデザイン携帯を使うと、モードに応じて入力装置の表示系が変更されるので、各モードにおいて機能できるもののみに表示を限定することができます。この部分は大きな進歩です。

ただ、モードごとにどんな表示がされるのかを覚えておかない限り、楽器を扱うような「体が覚えてるんだよね」という操作は無理なのです。ソニー製の大昔のインターナショナル・ラジオ(ボタン数がすごい!)がいまだに人気なのは「すべての機能に前面パネルから一発でアクセスできるから」だといいます。いちど操作系を覚えてしまえば、もう何も考えずに一発で欲しい機能を呼び出せるからなのです。ボタン数を少なくして操作を複雑にするのと、ボタン数を多くして操作を単純にする、二つのユニバーサル・デザインの方向性を見ることができます。

背面LEDのオシャレさもあり、僕はこの端末にはらくらくホンとしてだけでなく、フル機能搭載機としての登場を期待してしまいます。