家庭用WFS

Wave Field Synthesisという技術が今年前半くらいから一般的な科学メディアにも登場しはじめています。アイデアは、点音源からの音は球状に広がるので、音波が広がっていった場所にスピーカーを同心円でたくさん並べれば点音源が再現できるのではないか、といったところ。実際は同心円で並べずに、一直線上や平面上に配置して、音を出すタイミングやなんかで調整するんですが、映画館などでは400個くらいのスピーカーを並べる必要があるという価格的な問題がネックでした。そこにヤマハYSP-1という「スピーカ−1個なのに5.1ch再生」という機種を出してきました。実際にはエンクロージャの中にドライバーが大小あわせて42個入っているというスピーカーアレイなんですね。これでうまく5.1chを作り出すということは、WFSの考え方を使っているに違いないのです。日本ではNHKの放送研究所がWFSを研究していましたが、ヤマハが一般向けに出してくるとは思っても見ませんでした。価格は16万円。名前はYSP-1(ヤマハ・スピーカー・ワン)という気合いの入りよう。スウィート・スポットがどのくらいの大きさになるのかが気になります。