バークリー・メソッドに関して読んでみているところ

冬休みなので、持ち帰った仕事の合間に趣味の読書(というより読書の合間に少しだけ仕事か)。今回は菊池成孔+大谷能生憂鬱と官能を教えた学校 (上)---【バークリー・メソッド】によって俯瞰される20世紀商業音楽史 調律、調性および旋律・和声』と『同 (下)』。

それまでクラシックを中心にピアノを(持ち前の怠け癖のせいでかなり初歩的なレベルではあるものの)弾いてきた自分が大学生になり、コード理論を勉強しようと思って手に取ったのがナベサダの『ジャズスタディ』でした。それ以前に読んだ音楽理論に関する本は『楽典』だけだったので「ジャズとはこんなにめんどくさいものなのか」と驚きつつ、最初から1/4も進めずに本棚の肥やしにした本です(その後、機能和声や対位法など、よりめんどくさい世界があることを知ることになりますが)。他のポピュラーコード理論の本なども読みつつコード理論の簡単な部分は中途半端に身につけ、バンドで適当にキーボードを弾いていたことを思い出しました。

そんなことを思い出しつつ適当に読み進んでいます。著者たちも「実学には向かない」と書いていましたが、やはり文庫本2冊では説明しきれないらしく、読み終えたらすぐに作曲ができるか、というとそんな本ではありません。やはりしっかり理論を勉強しようと思うと学校へ行ったり先生についたりする必要がありそう。ただ「ポピュラー音楽理論への導入としての読み物」と考えると講師たちの緊張感もあってかなりおもしろいです。