どれもそれまで「くだらない」とか「無理だ」とか思っていたことが覆された瞬間でした。
- ペンシルバニア州立大学にいたときに、中国からの留学生に「バターナイフがなくてもスプーン使えば良いじゃん」と言われてショックを受けてから、僕はスプーンと包丁と箸だけでなんでも食べられるようになりました。
- インスタントはどうもねぇと言っていた僕に、会津大のN村君が「インスタント・コーヒーは、ドリップ・コーヒーとは別の新しい飲み物だと思って飲めば、そんなに悪くないですよ」と言った瞬間。確かにそう思えば香味焙煎はうまかった。今ではインスタントも平気で飲めます。どっちが本物というわけじゃなく、ドクター・ペッパーとコカ・コーラの違いのようなもん。
- McGillのSンヨンが「君は神なんて信じないと言うけど、僕の子供が高熱を出して医者に薬を出してもらってそれでもまだ熱が下がらない晩なんて子供のベッドの前で朝まで何かに祈るしかなかったんだよ」と言ったとき。僕は「神を信じる」という気持ちがどうも理解できなかったので、目の前にいる人が神を心の底から信じているというのが伝わってきて衝撃を受けました。
自分の中にある既成概念が一気に覆されたときに受ける衝撃は気持ちいいです。これからももっともっといろんな衝撃を受けてみたいです。議論好きな性格なのは、物事を突き詰めて話していって最後に現れる芯の部分に対して、相手から別の観点を提案してほしいからなのかも。