江川達也著「東京大学物語」を読んでます。第5巻154ページで矢野先生が「本当に人生の役に立つ学問は、数学だけである」と断言したのに共鳴してしまいました。・・・が、本当に役に立つのは国語なんじゃないかと思います。確かに数学は言語を超えたコミュニケーションの道具になります。僕が初めて海外留学したときにも、数式さえ書ければ先生に認めてもらえたという経験がありますし、数式は言語の壁を越えることが容易です。
ただ、自分の表現したいことを表現する能力は国語の勉強をもって養われるのではないかと思うのです。僕は英語で論文を書くことが多いのですが(現在のところ約5%が日本語です)、それを日本語で書けと言われても、おそらく書けません。日本語だろうが英語だろうが、自分の考えを表現するためには自分の考えをしっかり持っていないと説得力のある文章は書けないんでしょうね。