『人間に勝つコンピュータ将棋の作り方』読了。コンピュータに人間のゲームをやらせることに学生の頃から関心があったので、興味深く読めた。それぞれの将棋ソフトが目指したものと、その実装の概要など、ある程度詳しいところまで書かれた本書は(プログラマしか理解できないのではという説明もあったが)とても面白かった。
僕は将棋よりも囲碁のほうにより興味があるので、コンピュータ囲碁の現在についても知りたくなった。Amazon.co.jpで「コンピュータ囲碁」という語で検索したところ、主だったものは以下の3点のみ。
- 『コンピュータ囲碁GREAT―プログラムの作り方とネット対局の実際』(2001年)
- 『コンピュータ囲碁の入門』(2005年)
- 『コンピュータ囲碁 ―モンテカルロ法の理論と実践―』(2012年)
あとはコンピュータというあだ名のついた棋士が書いた本と囲碁ソフトだけしか見つからない。
10年ほど前に近所の研究室の教授が「コンピュータ囲碁ソフト作るぞー」と意気込んでいたのだけど、当時はそれほどコンピュータ囲碁が人間に勝てないとは知らなかったのでそれほど興味がわかなかった。その時代からはモンテカルロ法というブレークスルーがあり、はるかに棋力も上がったとのこと。しかし、2012年11月に、その時点で世界最強のコンピュータ囲碁プログラムと人間とが対戦してコンピュータ側の惨敗となった。9路盤ですらこれなので、19路盤ではまだまだ見込みはなさそうだ。今になって思えば、その教授の研究に関わっておくと面白かったかもしれない。
CGOSやKGSというコンピュータ囲碁(も参加できる)対局サーバーもあったので、現時点でどんなプログラムやアルゴリズムが強いのか調べてみようと思う。