ハローワーク

発売されたときから『13歳のハローワーク』という本が気になっていたのですが、大学の売店に入っていたのでおもわず買ってしまいました。一通り目を通して、すごく面白く読みました。でも、この本は現在の(あるていど進むべき方向が定まってきた)僕が持っているよりも、現在あるいはこれから進路を決定しないと行けない人(とその進路を指導する人々)が読むほうがいいように思います。知り合いのところの娘さんにプレゼントしようと思います。

本の中の「13歳が20歳になるころには」という章に出てきた言葉を引用します。僕の周りで就職活動をしている人たちにも参考になるかもしれません。

就職活動は学生たちを追いつめる。採用の基準が明らかではないからだ。どういう人材が求められているのか分からないし、企業の側もどういう学生を選べばいいのか分からない。理系の専門知識や語学を除いて、社会体験のない20代前半の若者にどういう可能性があるのかを知るのはきわめて難しい。 (中略) 昔の、高度成長期のように、大量の新卒を採用し、そのあと研修や自己啓発で「育てていく」という余裕が、企業側になくなりつつある。 (中略) 大量の新入社員を取り気長に育てていくというやり方では、市場の激しい変化に対応できない。企業として生き残っていけないのだ。今後の新規雇用は、プロジェクトに応じて必要な人員計画を作り、少数の精鋭を、必要なときに募集するというようになっていくはずだ。 (中略) 「正社員かどうか」よりも重要なのは、「どんな仕事がしたいのか」ということだ。そのことをわかっていないと、正社員だろうが、アルバイトだろうが、多大なリスクを負うことになる。