自分を信じる人に出会った

ソウルの街を歩いていてある日本人と会いました。ワールドカップで日本のトーナメント出場ができないと分かった日の朝で、ソウルの街が韓国対スイス戦に向けて「2002年の感動をもう一度」とわいていました。豊臣秀吉朝鮮出兵し、それを撃退した将軍の像がある広場の近くで、その日本人は韓国語で「私は日本からの留学生です。発展途上国に学校を建てるための募金をお願いしています。」と話しかけてきました。僕と一緒に行動していた韓国人が、こいつも日本人なんだよ奇遇だねぇ、と言ったのでそこからは日本語で話が進みます。「1万ウォン以上募金してくれた方には粗品を差し上げています。」と言われ、なぬっ1万ウォンだと高い高い(まだソウル到着翌日で物価がよく分からなかったので1万円のような気がしていました)やめやめさようならと思っていたら、連れの韓国人が「よっしゃ、募金したる。」と1万ウォン札をさらっと出したので、僕もなんだか恥ずかしくなって同額を出しました。

あとで考えてみれば、日本から韓国に留学し、韓国語もそれほど流暢に話せない状態で、日本とも韓国とも関係ない国のことを心配してワールドカップで自国が勝てるか負けるかそわそわしている街に出て募金をお願いして歩くなんて、かなりの勇気です。勇気と言うよりも、そこには自分が何かしなくてはいけない自分にも何かできるはずという信じる心がありました。

ちなみに1万ウォン=1200円くらい。