Finkの日本語LaTeX

友人がPowerBookを買って、iBookから移行中なんですが、latex2htmlの数式内に日本語が使えないという問題にはまっています。僕もエラーメッセージやら見せてもらったんですが、LaTeXやGhostScriptのバージョンが違ったりするので、どうもうまく解決できません。そこで、/usr/local以下を全消去して、Finkを使ってみることにしました。Finkなら、小難しいUnix的知識を最小限にして便利なパッケージを使うことができます。今回は環境構築をより素早くできるバイナリ・パッケージのみを使うことにしました。選んだパッケージ名はとりあえず必要そうな「latex2html-ja」「ptex」「ptex-jisfonts」「xdvik」「dvipdfmx」「nkf」です。ついでなので「latex2rtf」も。これをインストールしようとすると、関連するそのほかのパッケージ(teTeXとかnetpbmとか)もインストールされます。

インストール完了後にさっそくコマンドラインからplatexを起動してみると、eucコンパイルされているのでした。僕が昨日まで使っていたpLaTeXは桐木さんのパッケージだったので、日本語ファイルはシフトJISだったのです。emacs文字コード設定も変更しないといけません。また、桐木さんのパッケージでは「platex>dvipdfmx」ですぐに日本語ファイルはPDFになったんですが、Finkのものだと「platex>dvips>Acrobat Distiller」で処理しないと日本語が文字化けしてしまいます。dvipdfmxやps2pdfではフォントがなくて変換できず、AppleのPreviewでは文字化けしたPDFができてしまうのです。日本語フォント認識かembeddingに問題があるのでしょう。

フォントが見つからないという問題に関してgoogleで探してみたら、それっぽい情報が見つかりました。それを参考にして

ftp://ftp.oreilly.com/pub/examples/nutshell/cjkv/adobe/aj16.tar.ZをダウンロードしてCMapファイルを/sw/share/texmf/dvipdfm/CMap/に入れ、/sw/share/texmf/web2c/texmf.cnfCMAPINPUTS = .;/sw/share/texmf/dvipdfm/CMap//を追加してtexhashを実行するとうまくいきました。これでようやくdvipdfmxで日本語が使えるようになった状態。ようやく友人が困っているlatex2htmlの追試ができる状況になりました。

その後いろいろと試してみましたが、Finklatex2htmlでも本文では日本語は通りますが、やっぱり数式中には日本語が使えません。僕が使っていた最新の開発版では数式内に日本語が使えたので、これはおそらくlatex2htmlの日本語パッチのバージョンが低いからでしょう。それを直すためにはlatex2htmlのソースをいじるか、パッケージで対応してもらえるまで待つか、自分でlatex2html日本語パッチの開発版を持ってきてコンパイル&インストールしないといけないようです。んあー。