研究

Impact Factor

論文の質を数量化するための一つの手法として、Impact Factorというものがあります。ISIという会社が開発した手法でISI Web of Knowledgeで調べられます。Impact Factorは直近2年間の論文が参照された回数と直近2年間の論文発表数の比になっています。論文が…

Matlab GUI

Matlabを使ってGUIを作ることが多いのです。今まではこれといった問題もなく何とかやってこれましたが、とうとうMatlabでは実現不可能そうな問題に直面しました。それは「動的にGUIコンポーネントを変化させる」というもの。もちろん、ボタン上の文字列は変…

そろそろ博士号か

つい先日、学会誌への論文採択の連絡が来ました。掲載は2006初旬になりそうです。これで超マイナー論文誌に2つ、メジャーに1つ、学会発表が十数回ということで、会津大学博士論文最終審査会の必要要件をクリアしました。いままでメジャーどころの学会論文が…

AES119移動日

5時半に起床。そんなに飲んでないはずなのに頭痛。むー、韓国焼酎のなせる技か。準備をして7時にチェックアウトして、8:15の電車に乗り込みます。国境で気づいたのは、アメリカの税関職員は拳銃を所持している上に手錠や催涙スプレーまで持っているのに、カ…

AES119 4日目

午後のPsychoacousticsセッションでは自分の発表がありました。例のごとく多くの人々は最終日には来なかったりするので、それほど多くの参加者はいませんでしたが、いくつか質問を受けることができました。Nick Zacharovの「設問に挙げられた共通形容詞対を…

AES119 3日目

午前中はGolden EarというトレーニングCDセットを開発したDavid Moltonによるイヤー・チュートリアルを見に行きました。Rene QuesnelがMcGillでやっているコンピュータを使ったイヤートレーニング手法の方が、インタラクティブなぶん上達が早いような気がし…

AES119 2日目

7時半起床。今日は朝からSungyoungの発表です。一緒に会場まで行き、ちょろっと準備をして、発表。練習量が少なかったのに上出来。難しい質問も来なかったので、それも良かったです。昼食はKent、Sungyoung、それにMcGill SRの卒業生でKentやSungyoungと同期…

AES119 1日目

7時起床。Kentが一番先に起きていて、すでにシャワーを浴びて朝食に出かけるところでした。Kentは先に外出してしまいましたが、M先生とSungyoungと僕は9時過ぎに会場に到着しました。午前中はサラウンド・ミックスのワークショップでした。著名レコーディン…

AES119移動日

9時に大学前でSungyoungに拾ってもらい、モントリオール中央駅まで。中央駅のマクドナルドで朝食を食べ、17番ホームから9:50発のAmtrakニューヨーク行きに乗り込みます。12時ちょっと過ぎにアメリカ入り。車両間のドアがロックされ税関職員だけが出入りでき…

LRユニット"The Tank"の開発

McGillでResearch Assistantしているわけですが、今年は24chスピーカー用の高品質リアルタイム・リバーブ・アルゴリズムの研究開発をお手伝いしています。基本的にリバーブを三種類の成分(direct sound、early reflection、late reverberation)に分けて、…

イヤー・トレーニング

今学期はTechnical Ear Trainingという、サウンド・エンジニアにとって大切な耳を鍛えるという授業を受講しています。2週間に1度のカウンセリングに加えて自分のペースで課題をこなしていきます。今日は研究を一段落させて、午後6時から1時間だけ自主トレを…

Compにむけて

そろそろComprehensive Examinationにむけて準備開始です。去年一年間はDistortion Processorに関して研究していましたが、McGillでの博士号は夏休みごろから取り組んでいたSpatial Image Enhancementでいくことに気持ちを固めました。いろんな人々が昔から…

音の拡がりの副産物

音の拡がりについていろいろとやっているわけなんですが、副産物みたいなものができました。2チャンネル・オーディオのときにしか有効じゃないし、リバーブがしっかりかかっていて、中央定位している音が含まれている場合のみに使える技なので、かなり用途が…

音の拡がり

音の拡がりに関して一人でしこしこ研究していたんですが、なんとかそれっぽい音ができました。ちょっと聴いてみて下さい。音源はリッジ4からインターミッションっぽい短いやつ(Before/After)。音質がちょっとおかしいのは、もともとMP3にエンコードしてあ…

議論の場

つい先日のエントリで固有値問題について書いたところ、中学高校時代の友人が分かりやすい固有値の説明文書を作ってくれました。僕が理解できなかったのは初心者と上級者のあいだの橋渡しのような部分だったので、それより入門部分に関する解説ですが、これ…

固有値問題

誰か、固有値を僕に分かりやすく説明してください。行列の累乗から主成分分析に至るまで様々なところで固有値が出てきていて、「もうあと少しで全貌が分かりそうなんだけど」というところまで来ています。でも、知れば知るほどわけが分からなくなっているよ…

音の拡がり感(の可視化)

僕がこのあいだから考えていた方法で音の拡がり感を増す実験をしました。それとともに文献をあさっていたらリモート・センシングの論文誌に似たようなアルゴリズムを使って画像処理をする論文が載っていたのを発見しました。奇抜な方法を考えついたとは思っ…

嗚呼 信号処理 2

ピッチがかった音は、超低帯域に対してバンドパス・フィルタをかけようとするところから生まれ、フェードインによって増幅されていることが分かりました。二つの原因が重なっていたので、それが話をややこしくしていたわけです。超低帯域でのフィルタリング…

嗚呼 信号処理

ピンクノイズをフェードインさせると、低音から先に音が入ってきて、だんだんと高音に向かって抜けていくようなかんじになります。そもそもピンクノイズはオクターブごとに-3dBの減衰があるので、低音のほうがレベルが高くなっています。フェードインさせる…

雑音

このところperfect reconstruction filterっていうのをいろいろと調べていたんですが、とりあえず位相が崩れてもいいことにして、自分で勝手なものを作ってみました。そしてできあがったfilterbankにピンクノイズを通してできた音を、シーケンスソフトで適当…

ちょっとだけ遅い

10月にニューヨークで開催される学会用の論文を提出したので、また研究と実験だけに戻れます。論文を書くのはどうしても苦手です。 さて、先日のエントリに関連して、両耳間相関係数をできるだけゼロに近づけられるような信号処理方法を模索しています。クリ…

Projection Pursuit

ちょっと調べてみた結果、Projection PursuitはPCAみたいに次元を減らすのを目的として使われることが多い手法です。PCAと似ているという印象は正解。わかりやすかったページを簡単にまとめておきます。 一次変換を通して「各次元の分散を最大にする」PCAと…

気になる

ちょっと気になるもの(どれも統計手法ですが) - nonparametric test - maximum likelihood estimator - bootstrap - projection pursuit - Bayesian hierarchical model たぶん最初の三つはすでに理解しています。ただ名前と手法が一致していないので、ど…

Zero-phase Perfect Reconstruction Filterbank

Zero-phase Perfect Reconstruction Filterbankってのはもうすでに完成されたものがあって、みんながそれを使っているもんだと思っていたら、まだいろいろと研究中だったようです。欲しい結果は単純なものなのに、そんなに簡単に実現できるものじゃなかった…

ICCCとIACC

MatlabでICCC(Inter-channel Correlation Coefficient)とIACC(Inter-aural Cross-correlation Coefficient)を計算するツールを作ってみました。IACCはコンサートホールの評価なんかにも使えるようなことが書いてある論文が何本かあったので、これから両…

英語で書くこと

そうそう、そういうことなんだよ、と茂木さんのblogエントリーを読んで思ったのです。僕の場合は共著者がネイティブ米語人ということもあって、ほとんどの論文を英語で書いています。日本語を使って実験を行ったときには、使った形容詞の日本語としての意味…

奨学金

AES"から年間$4,000を最長二年間という奨学金をいただきました。一つの奨学金で学費を全額カバーするのは無理だけど、VRQからの奨学金やCIRMMTからの奨学金、それにTeaching Assistantもあるので、ぜんぶ合わせればなんとか2005年度も乗り切れそうです。アメ…

AES Tokyo三日目

自分の発表日でした。時間オーバー気味だったものの、なんとか全部説明できました。ちょっと理解しにくいアイデアが多すぎたかもしれません。もっとコンパクトに収められれば最高でした。他の人の発表も軽めで面白いものが多かったです。やっぱり音響学会と…

AES Tokyo二日目

午前の学生むけチュートリアルで、マイクセッティングの違いによる音質の変化を知る、というものがありました。マイクの質、omniとcardioidだったり、マイクの高さだったりで非常に音が変わるのです。おもしろかったです。午後のゲーム業界による5.1chサラウ…

AES Tokyo一日目

AES東京の初日でした。ヴィスラフ(McGillのSound Recording領域長)やテレサ(AES会長)や亀川さん(今回の学会の委員長)などとも知りあいだというのはなんとなく心強いものがあります。バンケットのような状況では人見知りする僕が、今までになく多くの人…